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分かっちゃいるけど止められない・・・


by scharaka
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道坂峠は1級山岳?

6月19日(日)

8時半出発。

出かける直前まで、行き先を悩む。
前日から久々にロングライドしようと、地図を見ながら考えていたが、なかなか決まらなかった。

埼玉方面? 神奈川方面?

天気が悪そうだが・・・、

でっかい富士山がみたい・・・。

甲州街道で大月経由で行けば、80数キロだ。

自転車に跨ってから決心し、甲州街道方面を目指した。

連休なので心配なのは交通量だが・・・、
中央高速の八王子インターの下を通過したときには、すでに八王子〜相模湖20km渋滞の表示が出ていた。
しかし、甲州街道は意外とクルマが少なく走りやすい。

順調に、大垂水峠を通過し下っていくと、高速の渋滞を避けて来たのだろうか? 相模湖あたりからクルマが増えてきた。

コンビニ休憩を取りながらなんとか大月を通過した。

最近、夏バテ気味で胃の調子が良くなかったのだが、今の所順調。

今年はあまり長い距離を走っていないので、不安もいっぱい・・・。

大月から左折して139号線に入る。

緩い登りが続く・・・。


道坂峠は1級山岳?_a0058357_2054936.jpg
リニア実験線の線路下を通過。
写真を撮っていたら、ゴーという電車の音が聞こえた。

「えっ! リニアモーターカーってこんな大きい音がするの?」と、驚いたらその下を走る富士急行の電車が通過して行った。

大月から河口湖までは20kmほどだが、ほとんど直線で登りが続く・・・。

クルマに乗っていたら気がつかないほどの緩い登りだが、富士吉田に近づくに従って坂がきつくなってきた。
6%という表示も出てきた。
しかも、ファミレスののぼり旗が元気いっぱいはためくほどの向かい風。

「河口湖って大月よりこんなに登るんだっけ?」
ひとり悩みながら、走り続ける・・・。



道坂峠は1級山岳?_a0058357_2113584.jpg
11時30分河口湖駅前に到着。ぴったり4時間だ・・・。
案の定駅舎の向こうに見える富士山はほとんど雲に隠れている。

河口湖畔に到着。
湖畔は大勢の観光客で賑わっていた。
数十年ぶりに来たが、昔はもっとのどかなイメージだったのだが、ホテルが建ち並び、メジャーな観光地という感じだ。

道坂峠は1級山岳?_a0058357_2154363.jpg


疲れた〜。

いやに登ると思ったら、河口湖は標高830mだった。


水分補給と細かく補給食を摂っていたので、空腹感は無かった。というより、胃が拒否している感じ・・・。
湖畔のベンチ横になっていたら、いつの間にか爆睡・・・。
夕べもツールの中継を観てから寝たから、寝不足気味だったのか?・・・、
気がついたら1時間近く寝ていたらしい・・・。

「もう帰るのやめて泊まって行っちゃおうかな〜?」と、へたれな考えが浮かぶ・・・。

「着替えが無いから、途中で見かけたホームセンターしまむらで着替えとビーチサンダルでも買うか?」などと、頭の中で、着々と計画を練る・・・。

「それとも、でかいゴミ袋を買って、輪行で帰ろうか?」

迷う・・・、迷う・・・、

しかし、少し寝たお陰でお腹が空いてきた。

観光客で賑わう河口湖畔のお店に入る気もせず、富士吉田方面に戻る。

いろいろ迷ったあげく、『すき家』に入ってしまった。

牛皿豚汁定食を注文。
冷たい物ばかり飲んでいるせいか、熱い豚汁に胃がほっとしている。
美味い・・・。

『すき家』は普段はあまり利用しないのだが、今までで一番美味いと思った・・・。

満足して、帰路につくことにした。
「明日も休みだし、時間制限ないからゆるゆると帰るか・・・」

ツール・ド・フランスの放送時間までに帰れればいいだろうと思い。出発・・・。

道坂峠は1級山岳?_a0058357_21232077.jpg
相変わらず、頭は雲の中だ。

帰りは、来た道と同じルートが無難なのだが、道志街道で帰ろうかと思い山中湖方面に進む。しかし登りが続きそうな雰囲気に、思い直して大月方向へ引き返した。

大月に向かってはずっと下りなので、スピードが出る出る。ほとんど、あまり回さなくても40〜50kmオーバーで巡航できる。ちょっとクルクル回したら60kmを越えている・・・。
カンチェラーラになった気分だ・・・。

しかし、都留市あたりで、道志方面の標識を発見。
県道都留道志線だ。

よせばいいのに、曲がってしまった・・・。

道志街道に繋がっているのは分かっているが、途中はどうなっているのか分からないので不安があるが、行ってみた。

好奇心が強いというか、昔から危険な誘惑に弱い・・・。

登りが続くがなんとか行けそうだと思ったが・・・。


しばらく行くと自販機があった。
そこから先、水の補給が期待できそうに無かったので、ミネラルウォーターを買う。
前に買ったミネラルウォーターが少し残っていたので、オーバーヒートした足回りにかけると気持ちいい。

ペットボトルを捨てようにも自販機の周りには何もない。しかたがないので、ウエストバッグに入れる。

そこから少し走ると右手の斜面から突き出たパイプから、スゴイ勢いで水が出ている。
そこで水を汲んでいる方がいたので、尋ねると湧き水で飲めるというではないか。その人もクルマでわざわざ汲みに来ているという。
あまりメジャーじゃないが、地元では知られているらしい。
そうしている間にもう一台、クルマで水を汲みに来た人が・・・。

その水で、顔を洗い頭、腕、足を冷やす。冷たくて気持ちいい・・・。
飲んでみると、あまりインパクトが無い。柔らかい感じなので、飲料よりも料理用に向いているかもしれない・・・。
さっきの空のペットボトルにも汲んだ。
ペットボトル捨てなくてよかった・・・。

ふたたび登るが、どんどん勾配がきつくなってくるし、なかなか峠につかない・・・。

「やっぱり大月経由で帰ればよかった」と思ったのは後の祭り。

ずぶずぶと峠の深み・・・、じゃなかった。高みへ入りこんでしまった。

息も絶え絶え・・・。

今日は只でさえ売り切れ状態なのに・・・。

いつものように泣きが入る・・・。

いつも峠を登って行くと、空気が変わっていくのがリアルに感じられるのだが、それがクルマや徒歩とちょっと違う気がする。
自転車のスピードが丁度良いグラデーションのかかり具合で、山の高さを感じられる気がする。

自転車のおかげで、最近はだいたいの標高が見当つくようになってきた。

だいたい500mを越えると耳がツーンとする。
そして、今頃の季節でもエアコンの効いた部屋にいるように気温と湿度が快適な感じになる。もちろん、エアコンの効いた部屋より数倍気持ちが良い・・・。

800mを越えると更に湿度がさがり、自分がガンガンに発熱していることを忘れさせてくれる。


やっと道坂トンネルという最高所らしい所に着いた。
あとで分かったのだが、道坂峠というらしい。
もう勘弁してくれという感じでトンネルをくぐった。なんとなく「1,000mはありそうだ」と思ったが・・・、
帰ってから調べたら、案の定標高1,010mだった

交通量はそんなに多くないが、走り屋が多いらしく、飛ばしている車やオートバイが多い。
ガードレールにも接触の跡が多く、コーナーの手前にはスキッドマークや、トンネル先の駐車スペースでは、スピンターンの跡があった。

峠で、小休憩して下りへ向かう・・・。
登りではクルマにガンガン抜かれたが、下りではもちろん一台も追いついてくるやつがいないので、それだけでも安心できる。
しかし、初めての道なので、ブレーキを早めに慎重に走ったが、それでもオーバースピードになって怖い思いをする。

気持ちよく道志街道に合流したが、さすがに交通量が多い。帰りを急ぐのか? みんなかなり飛ばしている。
こちらも脚はへろへろだが、道志街道に入って暫くは下り基調で、快調に飛ばす。

急がなくてもいいのに下りだとつい脚を回してしまう・・・。

徐々にアップダウンが続くようになり、下りは強きで飛ばすが登りで弱気なってヒーヒー言いながら自転車とは思えないようなスピードで登り、なんとか相模湖近くまで戻ってきた。

しかし、津久井湖経由で帰ろうとして、道を間違えて厚木方面へ行ってしまう。
細かいアップダウンにヘロヘロになりながら、なんとか相模原近くにでる。
ここらで雨が降ってきたが、「少しくらいなら涼しくなっていいかな?」と思うが、路面が滑り易くなるので、気を遣う。

坂を登っていると、前におねえちゃんライダーがゆるゆると登っている。
頑張ったわけではないけど、追いついてしまったので、一気に抜いて前に出ようかと思い・・・。

ついサドル付近に目線が行ってしまった。

その途端・・・。

「痛って〜!」

左脚の内股、膝の少し上あたりに激痛が・・・。

痙ってしまった・・・。

全く脚を回すことが出来ない。

その場で止めて降りた。

天罰か〜・・・?。

思わず、「自転車の神様ごめんなさい〜」と、謝ってしまった・・・。

しばらくその場で、揉みほぐすと痛みが治まってきたが、まだ痛い。

少し休んで出発するが、シッティングで同じ姿勢を続けていたせいもあるかもしれない。

乗りこんでいないと、この辺の筋肉がすぐに落ちてしまう気がする。



道坂峠は1級山岳?_a0058357_22343888.jpg
雨上がりの相模原市内を通過中に虹が出た。写真では分からないが、夕暮れの空に大きな半円を描いていた。携帯で撮影している人が大勢いた。


ヘロヘロの最上級で八王子に着いた頃は、喉が渇いているのに身体が水を拒否していた。

空腹だけど食欲もない・・・。

こういうときは、ビールドーピングしかない・・・。

半分死んだような状態で帰宅・・・。

冷たいドリンクで痛めつけられた内蔵を想って湯船に浸かり身体を温める。

でも、風呂上がりはやっぱりキンキンに冷えたビールと、自家製枝豆を・・・。

生き返る・・・。

結局、帰路は回り道や道に迷ったこともあり、往復で200kmになってしまった。
富士山の頂上は拝めなかったが登った坂は優に富士山の頂上よりも高かっただろう・・・。

行きは4時間だが、帰りは6時間もかかった。一日10時間も乗っていれば尻も痛くなるはずだ・・・。
皮が厚いのか? 滅多に痛くならない尻が痛くなった・・・。


こんなこと毎日やっているツールの選手たちはすごいと、つくづく思う・・・。

ビールと枝豆の美味さに満足し、がんばった自分に赤ゼッケンを付けてあげたい気分でツールの中継を観ていたら、やっぱりコンタドールのアタック前に爆睡。気がついたら表彰式をやっていた・・・。
# by scharaka | 2009-07-20 23:17 | Out of Tokyo